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自動車エンジンの長い歴史:中編~エンジンの話(2)~

エンジンの話(1)では、主に蒸気機関を使ったエンジンのお話について進めてきましたが、19世紀後半から現代のメインであるガソリンエンジン、そして電気自動車の開発が始まります。

しかし、そこから抜け出たのはガソリンタイプのエンジンでした。それはなぜか、また、これによって自動車はどのように変わっていくのかを見ていくことにしましょう。

内燃機型ガソリンエンジン

内燃機型ガソリンエンジン

○蒸気機関の弱点を補うために…

エンジンの話(1)でもふれたように、蒸気機関にはメンテナンスの難しさ、始動性の悪さ、機関が大きいなどの問題がありました。これらの問題を解決していくため、さらに内燃機関の開発が進んでいくことになります。

まず、1860年、ベルギーのジャン=ジョゼフ・エティエンヌ・ルノアール(以降、ルノアール)が単気筒の2ストロークガスエンジンを開発します。パリで電気めっきに興味を持ち、電気に関する開発・研究をしていたルノアールは、バッテリーと誘導コイルを用いてガスを燃焼させることを考えました。

これによって、蒸気機関のような大きな機関が不要となり、扱いやすいエンジンとして工場などで利用されることになります。当時は、照明用ガスが都心で普及し始めた時期でもあり、燃焼させる原料があったのも普及の要因だったとされています。

その後、1877年には、ニコラウス・オットーが4ストロークのエンジンを開発、特許を取得しました。さらに、1884年には、それまで石炭を利用していた内燃機関に液体燃料(ガソリン)を用いることにも成功しています。

1877年の特許は後に無効となってしまいますが、「オットー・サイクル」と呼ばれるこの技術は、現在でも多く使われるものとして、現代に受け継がれているのです。

1886年には、ドイツのカール・ベンツが、世界初の自動車の特許を取得することになります。「パテント・モトールヴァーゲン」と名付けられたその車両は三輪車で、後輪の2つの車輪を自ら開発した4サイクルエンジンを搭載、燃料にはガソリンを採用していました。その後、改良が重ねられ、1888年に自動車の販売が開始されます。

メルセデス・ベンツのCIマーク

メルセデス・ベンツのCIマーク

ベンツのエンブレムは、とても有名

ベンツのエンブレムは、とても有名

これこそ自動車産業の始まりであり、現在のメルセデス・ベンツの基盤ともいえるべき瞬間でもあるのです。このパテント・モトールヴァーゲンは1889年にはモデル3がパリ万博で公開、1893年までに25台が生産されました。

その後もカール・ベンツは会社を大きくしながらも1896年には「水平対向エンジン」を開発、特許を取得します。振動の低減効果が高いこのエンジンは、今日でもオートバイや自動車競技で用いられる高性能のエンジンとしても有名です。

実は、カール・ベンツが知らないところで、同じドイツ、同時期にダイムラーがガソリンを動力に使った車両を開発していました。たまたま、特許を取得したのがカール・ベンツであり、これがダイムラーだったら…また歴史も変わっていたかもしれませんね。

○ガソリンを使った内燃機関の開発前に考えられていたもの

今でもガソリン車が多く走っていますが、近年、徐々に増えつつあるのが電気自動車と呼ばれるものです。これは、エンジンを搭載しておらず、電気のモーターで走るというものですが、この電気自動車も原型をたどっていくと、実は19世紀にすでに原型が考えられていました。

1830年代、スコットランドのロバート・アンダーソンが初めて電気自動車を発明しています。しかし、当時の電気自動車は再充電ができない一次電池と呼ばれるもので、現在のようなバッテリー(二次電池)ではありませんでした。実際に発売されるようになったのは、そこから50年以上たった1886年ごろだと言われています。

1899年には、自動車で初の100km/h越えを達成、ガソリン車よりも先にクリアしたことによって、今後の開発が期待されていました。この影響はアメリカでも人気が出始め、有名な発明王、トーマス・エジソンも二次電池を中心にした改良を進めていたほどです。

1900年には、フェルディナント・ポルシェがパリ万博に四輪駆動の電気自動車を出展。さらにその2年後には、現在でいうところのハイブリッドカー「ミクステ」を発表、そのミクステはガソリン内燃機エンジンで発電した電気をバッテリーに充電して、その電気でモーターを走らすシリーズハイブリッド方式でした。その後、電気自動車も急成長を遂げていくことになります。

2016年モデルのハイブリット車

2016年モデルのハイブリット車

最近になって開発が急成長している電気自動車。近年の産物だと思っていた人も多いのではないでしょうか。しかし、蒸気機関、内燃機関と肩を並べかけた電気自動車は、一部を除き、市場から一旦その姿を見なくなります。それは何故なのでしょうか?

○自然とガソリン車が普及した理由とは?

蒸気機関の問題点は、前述の通り、システムが大きくなりすぎてしまう点です。

電気自動車はというと、アメリカで顕著に出てしまった弱点がありました。それは、バッテリー駆動の問題点になります。それなりに燃料を追加すれば、継続した走行が可能なガソリン車に対し、電気自動車は走行距離が短く、アメリカの広い土地を走り回るには不便が生じてしまったのです。

これは、蓄電の機能が発達する2000年代まで、電気自動車の大きな課題でもありました。さらには、トーマス・エジソンの元で研究をしていたヘンリー・フォードがフォードT型を販売、大成功を収めることになります。価格が比較的安く、大量生産ができるようになったことで、ガソリン車が一般にも普及していくことになるのです。

弱点を克服できず、さらには内燃機関の大成功により、電気自動車は一部の車両を除き、ほとんど日の目を見ることがなくなってしまいました。再度、電気自動車が登場するのは、ここからしばらく経ってからのことです。

660CCの排気量のエンジン

660CCの排気量のエンジン

内燃機エンジンは現在の主流

内燃機エンジンは現在の主流

19世紀は、今の自動車のエンジンを知るうえで欠かすことのできない歴史が大きく動いています。その後は、戦争や技術革新など、さらに世界も目まぐるしく動いていくことになるのですが、20世紀ではどのようにエンジンは変わっていき、現代に通ずるのかに注目です。

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