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初めてホイールを買う人が知るべきこと

はじめに

こんにちは!
静岡大学自動車部です。

もうすぐ冬も終わり、季節は春を迎えます。
しかし筆者の住んでいる地域では、この時期になって初めて雪やみぞれが降ってくるなど、これからが寒さのピークなのでは?と思うような状況です。(※2020年2月現在)

そこで少し遅めですが、やはり転ばぬさきの杖ということで、スタッドレスタイヤを購入しようという方もいることでしょう。

しかし、初めてスタッドレスタイヤを購入する場合は、現在使用しているホイールから、夏タイヤを取って、スタッドレスタイヤに履き替えなければなりません。
来年以降の事を考えるなら、自分で簡単に履き替えができるように、スタッドレスタイヤ用に、ホイールを新しく購入することをお勧めします。

しかし世の中には様々な種類のホイールがあり、車種ごとで取り付けられるものが変わってきます。
そこで今回は、ホイールを選ぶ際の注意点などをまとめます。
なおスタッドレスタイヤについては、先月のコラムにて解説しておりますので、そちらを参考にしてください。

ホイールの基礎知識

ホイールには、そのサイズや性能を表す基準が有ります。
どのサイズのホイールが、ご自身の車に合うのかを知るためには、それらの基準を知っておく必要があります。
その中でも、特に知っておく必要のある項目について、解説します。

<リム径>

リムは、ホイールとタイヤが組み合わされる部分の事です。
その直径のことをリム径と呼びます。
15インチや17インチのホイールなど、聞いた事がありますよね?
これがリム径のことです。

車によって純正で採用されているサイズは異なり、13~18インチが一般的です。
最近では標準またはオプションで20インチが採用される車種も珍しく無くなってきました。
次項にてリム幅についても触れますが、ホイールサイズは「センチ」ではなく「インチ」で表現されます。

図1は、ホイールの内側についているラベルです。
いくつか書かれている情報の中で、SIZE: 17 X 7.0の「17」が、このホイール径になります。なお、ホイール側面の、少し飛び出てる淵の部分は「フランジ」になりますので、リム径には含みません。

図1 ホイール内側のラベル

図1 ホイール内側のラベル

<リム幅>

こちらも言葉の通り、リムの幅です。
車によってサイズは異なり、一般的には5~8インチが多いのです。

図1のラベルで「7」というのが幅を表す表記で、これは幅が7インチだということを表しています。
このラベルに記載はありませんが、フランジの形状を表す記号として「J」と書かれている物があります。

他には「JJ」「B」「K」などが存在します。
リム幅とフランジ形状の記号は、並んで表記してあるので、見つけやすいです。
ほとんどのホイールが「J」または「JJ」です。
ホイール選びには、大きな影響はないと思いますので、詳しい解説は省略します。

<PCD>

PCDとは「Pitch Circle Diameter」の略で、それぞれの単語の頭文字をとっています。
ホイールは4つか、5つのナットで固定します。
ナットの数は車種によって異なり、6つの場合もあります。
ナットを締めるボルトは「ハブボルト」と呼ばれ、このハブボルトを通る仮想の円の直径が、PCDに当たります。

国産メーカーの乗用車では、PCDが100の4穴(ハブボルトを通す穴)、114.3の5穴が多いです。
一般的に、軽自動車やコンパクトカーが前者、SUVやセダン、スポーツカーなどが後者の傾向があります。
もちろん例外もあります。

<インセット・アウトセット>

一昔前までは「オフセット」と呼ばれていたものです。
「オフセット」の方が聞きなれているかもしれませんが、特に違いはありません。

ホイールをクルマの進行方向から見て、ナットを取り付ける面が、中心線より内側(車体側)にあればインセット、外側にあればアウトセットです。
基本的には、ほとんどがインセットですが、サイズは車種ごとに異なります。

純正サイズと異なるものを取り付けた場合、ブレーキキャリパーなどにホイールのスポークが干渉したり、ボディからはみ出す可能性があります。
前者の場合は事故、後者の場合は違反になりますので注意が必要です。
心配であれば純正サイズを選ぶのが無難です。

ホイールの種類

<素材>

一般的な乗用車に使われるホイールには、大きくわけて二種類の素材が使われています。
スチールとアルミニウムです。
よく鉄ホイール、鉄チンなどと呼ばれているのがスチールホイール。
アルミと呼ばれているのが、アルミホイールです。

スチールホイールは、軽自動車やコンパクトカーの純正ホイールとして見かけることが多いです。

スチールホイールが装着される現行車種は、上からホイールキャップなどがついている車がほとんどなので、じっくり見る機会は少ないですが、黒く塗装されているものが、ほとんどです。
スチールホイールは、アルミホイールより重いです。

セダンやスポーツカー、高級車では、ほとんどがアルミホイールを装着しています。
アフターマーケットでの流通量が多く、様々なデザインのものがあるため、選択肢が豊富です。

またアルミホイールには、鋳造ホイールと、鍛造ホイールという、二種類の製造方法があります。
鋳造ホイールは、型に溶かしたアルミを流し込んで作ります。
鍛造ホイールは、型に溶かしたアルミを流し込んだ後、プレス機で圧力を加えて作ります。

図2 アルミ鋳造ホイール

図2 アルミ鋳造ホイール

図3 アルミ鍛造ホイール

図3 アルミ鍛造ホイール

前者のメリットは、製造コストが安く、大きな製造機器も必要ないことです。
後者は、製造コストがかかるが、より軽量で硬い製品ができるので、スポーツカーやモータースポーツの世界で、よく使われます。

例外として、マグネシウム合金で作られるホイールもあります。
他のものとは比べ物にならないほど軽いですが、とても高価なので、スーパーカーやレーシングカーなどに使われています。

<ホイールナット>

ホイールを固定するナットにも、種類があります。
以下では素材とピッチ、形状について少し解説します。

素材には、鉄とアルミの二種類が広く出回っています。
ネットショッピングでは、アルミのナットが安く、種類も多く販売しています。
またモータースポーツをするユーザー向けに、クロムモリブデン製のナット、通称「クロモリナット」も販売されています。

これは、鉄の弱点である重さと、アルミの弱点である熱に対する弱さを、両方克服しているナットです。
しかし製造コストが高く、商品価格も高いため、流通量は少なめです。

ピッチとは、ナットの内側にねじ切っている部分の、ピッチのことです。
取り付ける車体側の、ハブボルトのピッチと、同じでなくてはなりません。

メーカーごとに、使用しているピッチが異なり、ハブボルトとナットのピッチが異なると、締め付けできません。
購入の際は必ず確認しましょう。

図4 60°テーパーナット

図4 60°テーパーナット

図5 平面座ナット

図5 平面座ナット

形状については大きく三種類のものが流通しています。
「60°テーパーナット」「平面座ナット」「球面座ナット」のです。

「60°テーパーナット」は、社外ホイールの多くに使われています。
取り付ける面の方が細くなっています。
流通しているほとんどが60°ですが、特殊な角度の場合もありますので、注意しましょう。

「平面座ナット」は、トヨタやレクサス、三菱、日産が販売する車両の一部で使用している形状のホイールナットです。
ホイールとの接触面が平面になっています。

「球面座」は、ホンダが販売する車両の一部で使用している形状のホイールナットです。
ホイールとの接触面が、球面になっています。

形状については、ホイールの接触面の形状に起因しますので、こちらもしっかりと調べておきましょう。

注意すべきこと

<錆・腐食>

ホイールは、年月が経つと、使用している・いないにかかわらず、さびや腐食が進みます。
中古品を買う際は、まずはこの点に注意しましょう。

ナットの当たる面の錆がひどいと、最悪の場合、ナットが抜け落ちて、走行中にタイヤが外れる危険があります。
不安な場合は、使用しない方がよいです。
新品でも雪国では、錆や腐食が進むスピードが速いので、注意しましょう。

また、走り方や、ブレーキパッドの種類によって、ブレーキの際に発生するブレーキダストが多く出る事があります。
このダストには、金属が含まれているので、ホイールの表面についたまま放置すると、錆の原因になります。
定期的に掃除をするとよいです。

特にモータースポーツ等で使用するために、ブレーキパッドをメタルパッドにすると、ダストに含まれる金属が増え、さびやすくなります。

<ホイールナット>

ホイールの種類でも説明しましたが、ナット選びは注意が必要です。
多く流通している鉄製ナットと、アルミ製ナットを比較すると、素材としてはアルミの方が軽いため、鉄製ナットよりも良いと思われがちですが、デメリットがあります。

アルミ製ナットは、鉄製ナットに比べ、熱に弱いというのは上記の通りですが、高温になると、変形や膨張などによって、締め付けたはずのナットが、緩む可能性があります。

一般的な使い方では、ここまでのことが起こることは、まずありませんが、通勤やドライブ等で山道を長く走る場合や、サーキット等のモータースポーツで使う場合は、ブレーキが非常に高温になり、ナットも高温になるので、注意が必要です。

実際、インターネット上でも、整備士の多くは鉄製ナットを推奨していますし、SNSでは、モータースポーツでアルミナットを使用して、タイヤが外れた人も見られます。
使用の際は用途に合った使い方をするよう、注意しましょう。

また形状に関しても注意が必要です。
メーカーごとに、異なる形状を使用していますが、これは純正品での話です。
つまり、カー用品店などで販売している、アフターマーケットのホイールでは、純正形状と異なることがあります。

適合しないホイールナットで、ホイールを締め付けた場合、しっかりと締め付けられない可能性があるので、ホイールに合ったホイールナットを購入してください。

また、締め付けトルクにも注意してください。
車種ごとに、決められた締め付けトルクがあります。
一般的に、軽自動車の方が小さく、普通乗用車の方が大きい傾向にあります。

異なるトルクで締め付けると、ナットやハブボルトを破損したり、ホイールの脱落につながりますので、注意しましょう。

さいごに

ここまでたくさんの注意点を説明し、わからないことも多いかと思います。
カー用品店などに行けば、プロの方に相談でき、お任せしたり、いろいろ聞いてみたりすることができるので、お勧めです。

ホイール選びは、非常に楽しいですが、命に関わることでもあるので、安全に楽しみましょう。

参考文献
https://wheel.dunlop.co.jp/about_wh/
https://www.superstar-wheel.com/guide/guide.html
https://alife-blog.com/machining-center-pcd/

執筆:静岡大学自動車部

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