走りすぎた車 古く放置された車 車検切れの車 動かない事故車
他社で0円の買取査定だった車も高価買取に挑戦 社員
HOME > 痛車作り入門 ~ステッカーの作り方~
痛車作り入門 ~ステッカーの作り方~

『いたしゃ』それは、みんなの憧れ‼
『イタシャ』それは、自己顕示欲の現れ‼
『痛車』それは、オーナーの愛‼

見ていて痛々しい車(痛車)

見ていて痛々しい車(痛車)

周りから白い目で見られることが分かっていながらも、自身の胸の内に秘めていた愛が、車というパレットの上にぶちまけられ形づくられたもの。

それが『痛車』。痛車、イタシャ、いたしゃ。

あぁ、なんて甘美で魅惑的な物なんだ。 一体どれだけの人が痛車という物…… いや概念に、魅了されてきたのだろう。 その数はもはや計り知ることはできない。

ただ一つ言えることは、我が北海道大学自動車部の中にも痛車の魅力に惑わされた者が幾人か見られるということだ。

さらに最近では痛車の展覧会などが地方各地で行われるようになり、痛車が非常に身近な存在となり始めている。 昨今の痛車ブームの中、痛車を作りたいと思っている人は多いはず。 今回はそんな人のために痛車の作り方を『ステッカー作り』を中心に大雑把にではあるが紹介します。

予算

いざ痛車を作ろうにも費用が分からなければ作ろうにも作れない。 そこで業者に頼む場合と自分で作る場合とで費用を算出、比較してみることにした。 まずは業者に頼む場合から解説しよう。

最初にステッカーの出力費。 これはステッカーのサイズによって大きく左右される。 1000㎜ 四方でだいたい10,000円くらいです。 1300×1000㎜で13,000円くらいが相場となっている。

これより大雑把に私の車(MR2:sw20)に置き換えて計算すると、
・側面700×4000㎜が2枚
・ボンネット1400×1000㎜
・エンジンルームとトランク合わせて1200×1200㎜
・ルーフが1200×950㎜
これらのサイズでステッカーの出力費を算出すると、91,048円になる。

これにオプションとしてデザイン料がフロント、側面、リア、ルーフの4か所に掛かり、デザイン料で20,000円×4(側面のデザイン料は片側をデザインしてもらい、もう一方を反転してもらうだけなら無料)、さらに施工費でフロントが15,000円、側面が25,000円×2、リアが15,000円します。

つまり、痛車を業者に作ってもらうと合計で、およそ“251,048円”もかかる。 これはあくまで部分ステッカーの場合として計算したものなので、車の表面を覆うようなフルラッピング車の場合は、この倍近くの値段がかかる。 痛車を業者に頼んで作ると、1台約25万円もする。 さすがに、痛車を作りたいとはいえ25万円も注ぎ込める人はそうはいないだろう。

綺麗なステッカーは業者出力品(廃車)

綺麗なステッカーは業者出力品(廃車)

痛車を作りたい! でも業者に頼むお金もない。ではどうしろというのか。 答えは簡単だ。 自分で作ってしまえばいい。

それでは、上記のサイズで痛車づくりに必要な費用をざっくりと算出していこう。 まずステッカーを貼る面積だが上記の大きさで計算すると、9,580,000㎟。 さらに市販のA4サイズのステッカーの面積が62,370㎟なので、計算すると約154枚のA4ステッカーが必要となる。

A4サイズのステッカーは百均にて三枚入りで売っているので、ステッカー代だけで約5100円+税にまでコストダウンすることが出来る。 さらに、それに別途インク代がかかる(ステッカーのサイズにもよるが一万円くらい)として、自作だと2万円から3万円くらいの値段で作ることが可能だ。 業者に頼んで作るよりも20万円以上も安くなる。

なるほど、多くの人が自分で作りたくなるわけだ。

使用インクについて

画像を探して、デザインを決めていざ印刷をする段階で気になるのがインクだ。 本当にただ印刷するだけでいいのか、“水性顔料”とか“水性染料”とかがあるが、どちらで印刷すればいいのか、疑問に思う人もいることだろう。 ここでは、痛車を作るのに適した家庭で手に入れられるインクを紹介しよう。

インクジェットプリンタで使用されるインクは主に水性顔料インクと水性染料インクの二つだ。 それらのインクの一番の違いは、インクの粒子の大きさだ。 顔料インクは粒子が大きく(数ミクロン以下)水に溶けず、粒子として溶剤の中に分散した状態で存在する。

しかし染料インクはインクが、水に溶けた状態で存在する。 この溶剤の中での状態の差が、それぞれのインクの性質の違いを産み出しているのである。

この溶剤の中での状態の差が、それぞれのインクの性質の違いを産み出しているのである。

顔料インクは粒子として紙に付着するので、透明性が無い代わり、耐水性、耐光性があり滲みにくいのが特徴となっている。染料インクは水や油といった溶剤に溶ける性質があることから、溶剤自体に色が付いている状態だ。

なので顔料インクと違い、紙の表面に付着するのではなく、紙の繊維自体を染め上げるように着色する。 染料インクは顔料インクよりも細かな色の表現ができる反面、水にめっぽう弱いという特徴がある。 以上の特徴を図にまとめると、以下のようになる。

染料インクと顔料インクの特徴

染料インクと顔料インクの特徴

これらの特徴を考慮すると、痛車づくりに向いているのは“水性顔料インク”であることがおのずと見えてくる。

今回印刷するステッカーは室外で使われるもので、雨や日光に長時間さらされるものなので、水性染料インクのような、きれいに発色はするが水や光に弱いものよりも、水性顔料インクのような耐水耐光性に優れた水性顔料インクを使う方が良い。

参考にだが、水性顔料インクを全色で扱っている家庭用インクジェットプリンタを販売しているのは、最近では『エプソン』のみとなっている。

顔料:紙面上に張り付くイメージ

顔料:紙面上に張り付くイメージ

染料:紙の奥まで浸透するイメージ

染料:紙の奥まで浸透するイメージ

ステッカーを作ろう

それでは実際にステッカーを作ろうとする。 まずは画像を準備する。 今回は、我らが「北海道大学自動車部」で使われている、このマークを基にステッカーを作る。

北海道大学体育会自動車部のロゴ

北海道大学体育会自動車部のロゴ

この画像のサイズは、幅516ピクセル、高さ190ピクセルと、車のステッカーにするにはかなり小さい。 (300dpiの時、幅43.68㎜、高さ16.08㎜) なのでまずは、画像を拡大するところから始める。

下の画像は、左から順に原寸大の画像、ただ引き延ばしただけの画像、画像を拡大するソフト(フリーソフト)を使って拡大した画像、となっている。

左から、原寸 < 引延し < 拡大

左から、原寸 < 引延し < 拡大

元の画像が小さいと画像を拡大した時に画質が落ちてしまい、せっかく印刷したとしても、見るに堪えない状態に陥ることもしばしばある。 ステッカーを作るのなら最初から大きめの画像を使うのが一番ではあるが、ステッカーにしたい画像が小さいものしかなくて、やむを得ない場合などは画像拡大ソフトなどを使って拡大するのも有効な手段の一つだ。 ちなみに業者にステッカーを依頼すると、画像の拡大なども行ってくれる。

そして、引き延ばしただけの画像(図a)と、画像拡大ソフトを使って拡大した画像(図b)を、実際に印刷してみたのが下記の画像。

図a:引き延ばしただけの画像

図a:引き延ばしただけの画像

図b:画像拡大ソフトで出力した画像

図b:画像拡大ソフトで出力した画像

図aの画像が荒くなっているように、ただ画像を引き延ばして印刷しても画像が荒くなりせっかくのステッカーの仕上がりが悪くなってしまうことが分かる。 こうならないためにも、痛車づくりにおいて大きめの画像を用意するということは、重要なことだと言える。 次に出力した画像にラミネートフィルムを貼る作業に移る。

ステッカーだけでは、摩擦や雨などで汚れるために施工するのだ。 せっかく印刷したステッカーだが、ラミネートフィルムとステッカーとの間に“気泡”が入ってしまっては台無しだ。 なのでここでは、いっそうの注意と集中力が必要だ。 まずは写真のように短い辺のフィルムを少しだけはがす。 この際に、フィルムの端をテープなどで固定すると良い。

ラミネートフィルム

ラミネートフィルム

ステッカーとフィルムが平行に張り付くように丁寧に張り付ける。 下にしいてある、工作マットの目盛りなどを目安にするとうまくいく。 張り付けた後、30㎝定規をフィルムとステッカーの接着面に押し付け、空気を押し出すように定規をスライドさせる。 この時、定規の移動に合わせて、フィルムのシートをはがしていくと良い。

定規を利用して空気を押し出す

定規を利用して空気を押し出す

フィルムをきれいに張り付けることが出来たら、あとはステッカーを切り取るのみ。 定規とカッターを使って丁寧に切り取る。 ただし、カッターを定規に当てて切り取る際に、プラスチック製の定規だと、定規も切り取られてしまうことがあるので、ここでは金属製の定規を使う方が良い。 出来上がったステッカーがこちら。

完成品(左:100均 右:制作セット)

完成品(左:100均 右:制作セット)

ちなみに左側が“百均”で購入したステッカーとラミネートフィルムで作ったステッカー。 右側が、家電量販店などで売っている“ステッカー制作セット”(3枚セットで約1200円)で作ったステッカー。 パッと見た限りでは、違いはさほど感じられないが、ラミネートフィルムの強度とインクの発色の良さが、ステッカー制作セットの方が良いなど、若干の違いが見られた。

ステッカーを施工しよう

最後に張り付け作業に入る。 まずは、マスキングテープを使い、ステッカーを仮止めする。

マスキングテープで固定する

マスキングテープで固定する

ステッカーの上方の台紙を少しだけ剥がし、剥がした部分の台紙を切り取る。 こうすることで、上側部分をきれいに貼ることが出来る。 ステッカーの上方が固定されたら、マスキングテープを外し、ステッカーの台紙を上方から剥がしながら、ステッカーを貼りつける。 気泡が出来ないように張り付けることが出来たら、完成。

ステッカー施工完了

ステッカー施工完了

今回は平面に張り付けるだけだったが、場所によってはドアノブなど張り付けづらいところも多い。 そのときはドライヤーなどで温めながら張り付けるなど、かなりの労力がかかる。 痛車を自作するにあたって、形状が複雑な部位にステッカーが来ないように、痛車をデザインするということも重要なことである。

少し高度な技

今回はA4サイズのステッカー一枚で作ることが出来たが、痛車づくりの中ではA4サイズよりも大きなステッカーを作る機会の方がはるかに多い。 なので大きな画像を、A4サイズで分割して印刷する仕方も紹介しよう(windows版)。

ペイントを開き、 『ファイル』→『印刷』→『詳細設定』→『ページ設定』 というように開いていくと、『割り付け/ポスター』という項目がある。 それにチェックを入れ、『ポスター』にもチェックを入れる。

そのあと、横にある『設定』ボタンを押すと分割数を設定することが出来る。 今回は2×1で印刷することにする。印刷結果は以下のようになる。

 A4サイズで分割して印刷

A4サイズで分割して印刷

このように印刷することが出来れば、どんなに大きな写真も印刷することが出来るようになる。

今回使用した道具

・プリンター ・パソコン
・ラミネートフィルム(3枚入り100円)
・ラベル用紙 光沢紙(3枚入り100円)
・工作マット
・30㎝定規(プラスチック)br ・30㎝定規(金属製)br ・カッター
・はさみ

 ステッカー制作に使用した道具

ステッカー制作に使用した道具

最後に

今回の痛車作り入門を読んで、オリジナルステッカーを作り【痛車】を作ろうという人たちが増えることを願う。

執筆:北海道大学体育会自動車部)

全国50社の廃車工場が運営する 廃車買取りネットワーク

買取実績10万件
どんな車も買取ります 初めての方でも安心、30秒でカンタンお申込み。無料査定を申し込む。
まずは無料査定から 30秒でカンタン入力
① 車両情報を入力(残り2/2)
次へ進む
② 連絡先を入力(残り1/2)
もうすぐの買取額がわかる

数字で入力してください。

都道府県名が入力されていません。

数字で入力してください。

メールの形式で入力してください。

車両情報を修正する

セキュリティー

個人情報は買取査定のために利用し、
プライバシポリシーに則り厳重に管理します。

Copyright © 2024 廃車ドットコム All Rights Reserved.