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「バネレートの決め方」

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今回は、バネレートの決め方について、解説していきたいと思います。

車をセッティングする上で、重要になるのがバネレートです。

<セッティング風景>

<セッティング風景>

あの人は何kgf/mmのバネを入れているから、と他人のセッティングを参考にしている人は少なくないと思います。

《まずはじめに》
純正のストラットでは車高の調整が出来ない為、社外品のストラットを装着する必要があります。

そこでまず、考なければならないのが3つあります。

1.掛かるGを想定
2.バネの最低必要荷重を計算
3.使うショックを調べる

この3つを考慮したうえで、最適なバネレートを説明していきます。

1.掛かるGを想定

これから決めるバネレートは、どこを走るかに依存します。サーキットを目的にしたセッティングでラリーのような未舗装の悪路を走ると、激しい突き上げがあり、車体が安定せず、まともにアクセルを踏めません。

このセッティングならどこでも最適な走りが出来る、というセッティングはありません。自分が走る路面をよく考えて、セッティングすることが大事になります。

レースに関わらず、自動車の運転には2つのGが発生します。1つは縦Gです。縦Gは「加速」「減速」時に、体に重さを感じるあれです。

もう1つが、横Gです。皆さんも運転中、カーブへ侵入した際に進行方向と直角方向に体が流れるような体験をした事があると思います。それを横Gといいます。

又は、横加速度とも言います。自動車を高速で走らせるレースではGが顕著に表れます。

自分の体重×G=体にかかる重さ

≪縦G≫
F1マシン   1.5G
スポーツカー約0.8G
一般乗用車 約0.6G

≪横G≫
F1マシン  4.5G
スポーツカー 約1.0G
一般乗用車  約0.5G

70㎏(体重) × 4.5G = 315㎏
F1マシンでは約315㎏の重量がドライバーにかかる計算になります。

自分の走るコースの横Gを細かく知りたい方は、最近では動画投稿サイトに各コースのデータロガーが乗っていますので、自分が走る最大横Gを確認するのが出来ます。

ただ気を付けて欲しいのは、使用車両、車輛重量、使用タイヤ、ドライバーの体重、などでデータ内容が変わってきますので、自分の車両状態に近いデータを参考にする必要があります。

公道を走る車輛は自分に合ったスタイルでいいと思いますが、コースを走る場合は、データを参考に、何度も試走を重ねセッティングすることが必要です。

<スプリング>

<スプリング>

2.バネの最低必要荷重を計算

これから、必要となる最低バネ耐荷重を計算します。

物資には質量が必ずあり、車は車両重量を4輪で支えます。車両重量や前輪後輪の負荷重量は、車検証に記載されているので確認してください。

<車検証記載情報>

<車検証記載情報>

分かりやすく説明する為に、車輛重量は1000㎏で前後重量バランスは50:50にします。力の大きさを考えるので、㎏の重量から荷重のkgf(キログラムフォース)に変えます。

前輪後輪50:50で分散しているので、(1000kgf÷2=)500kgfです。更に、左右で分散させるので、1輪当たり(500kgf÷2=)250kgfになります。これが1Gで受け止めている荷重になります。

富士スピードウェイの場合で考えてみます。横Gが1.3Gです。

掛かる最大荷重は(250kgf×1.3G=)325kgf

325 kgfになります。しかし、ここでちょっと厄介なことが出てきます。

サスペンション構造にはストラットタイプ、ダブルウィッシュボーン、マルチリンク、トーションビーム、スイングアームといった様々な形式が、車のサスペンション構造によっては、きちんと調整をしても、本来自分が下げたかった車高以上に車高が下がってしまう現象がおきてしまいます。

《ストラットタイプ》
ストラットタイプの場合は、タイヤを取り付けているナックルハブという部品に直結されているので、ストラットを下げれば、下げた分だけ下がります。この場合レバー比1といいます。

《その他構造》
例えばダブルウッシュボーンで、ストラットタイプと同じ感覚で下げると下がり過ぎてしまいます。これはロアアームの中間に、スプリングやショックアブソーバーが取り付けされているからです。

この部品の働きにより「テコの原理」と同じ現象がおき、本来下げたい車高よりもさがってしまいます。

《レバー比》
先ほどストラットタイプはレバー比1と説明しました。車輛によって異なりますが、ダブルウィッシュボーンではレバー比が1.3~1.7です。

レバー比はタイヤとショックアブソーバー、又はスプリングの距離で変わってきます。このレバー比は足回りをセッティングする上で無視できない存在です。

<スラットタイプ>

<スラットタイプ>

<ダブルウィッシュボーン>

<ダブルウィッシュボーン>

ナックルの位置とショックの位置が違う点に注目してください。ナックルより内側にショックが配置されています。

これでなにが起こるのか、テコの原理で説明します。長い板を使って、重いものを持ち上げるシーンを想像してください。

Aを支点にし、BにあるものをCに力を加えて持ち上げる。ABCがそれぞれ支点、作用点、力点になる。

作用点を支点側に近づけると、必要な力は少なくなります。反対に、支点から遠ざけると、必要な力は大きくなります。支点に近づけば力は少なく済みます。

ただし、支点に近づくほど、力点での持ち上げる高さが必要になってきます。

<テコの原理>

<テコの原理>

<レバー比図>

<レバー比図>

これがサスペンションでも起こっています。長い板がロアアームです。支点がロアアームのメンバーの付け根です。持ち上げるものがショック(=バネ)です。

力点がナックルになります。ナックルに直結のストラットだと、作用点と力点が一致します。

それに比べ、ウィッシュボーンだと必要な力は少なくなりますが、ストロークは多くなります。この力の割合がレバー比の正体です。

数値化してみると、Aをアームの付け根からショックまでの距離、Bをショックからナックルまでの距離、A+B=Cとします。するとA:Cの割合がレバー比になります。

たとえば、A:B=1:1ならば、A:C=1:2
C=2A

だからレバー比は2です。

もう一つ、数字を変えていってみましょう。

A:B=4:1なら、A:C=4:5
4C=5A
C=1.25A

だからレバー比は1.25となります。

段々と小難しくなってきましたが、辛抱強く読んで下さい。

バネレート15kgf/mmをレバー比1.5で縮める。その時のホイールレートを計算します。

15kgf/mmを縮めるには、15kgf/mm÷1.5=10kgf/mmとしたいですが、これは正しくありません。

これは、作用点(ショック)と、力点(ナックル)の移動量を考慮した結果です。作用点を1mm縮めるためには、力点では1.5mm動かさなくてはならないです。だから、10kgf/1.5mmをホイールレートに直すには、1.5でもう一度割り算をします。

10kgf/1.5mm÷1.5≒6.67kgf/mm

これを公式にしてみると、

(スプリングレート)÷(レバー比)÷(レバー比)=(ホイールレート)
(スプリングレート)=(レバー比)×(レバー比)×(ホイールレート)

となります。

「2,バネの最低必要荷重を計算」にもどります。

ロードスターの1輪に掛かる最大荷重は325kgfでした。ただしこれはホイールレートの話なので、スプリングレートに直す必要があります。

ロードスターのレバー比は、フロント1.4、リア1.1、とありました。従ってフロントのショックに掛かる最大荷重は、325kgf×1.4×1.4=637kgf

リアに掛かる最大荷重は、325kgf×1.1×1.1=393.25kgfこれでようやくバネレートを選ぶことができます。

フロントには637kgfに耐えうるバネレートが必要だとわかりましたが、バネレートの耐荷重はkgf/mmにバネのストロークを掛けて計算します。

10kgf/mmのバネでバネのストロークが100mmなら、10kgf/mm×100mm=1000kgfとなり、1000kgfの荷重に耐えられるということになります。これも公式にしたほうが分かりやすいと思います。

(バネレート(kgf/mm))×(バネのストローク(mm))=(耐荷重)

これで637kgfに耐えうるバネが決まります。

3.使うショックを調べる

使いたいバネとバネのストロークが大体決まりました。この記事の目的まであと少しです。

バネのストロークは決まりましたが、そもそもの「ショックのストロークが足りませんでした」では意味がないです。

今度はバネのストロークではなく、ショックのストロークを測ります。

<有効ストローク>

<有効ストローク>

自分のショックをばらし、ショックのロッド長、ストローク、バンプラバーの高さを測ります。

(ロッド長)-(バンプラバーの高さ)<(ショックのストローク)となるので、(ロッド長)-(バンプラバーの高さ)=(有効ストローク)となります。

有効ストロークが決まったとなれば、自由長が決まったということです。

ロードスターの最大荷重はレバー比を換算して637kgfです。使うショックの有効ストロークは150mmだとします。

必要とするバネレートを算出には、

(耐荷重)÷(バネのストローク(mm)=(バネレート(kgf/mm))
(耐荷重)÷(有効ストローク)=(バネレート)

ですから、

637kg÷150mm≒4.25kgf/mm
レート4.25kgf/mmで、ストロークが150mm以上のバネを使えばいいということになります。

実際にサーキットを走る車高調なら、使うストロークは50mmくらいとすれば、12.74kgf/mm必要ということになります。

おさらいとして、インプレッサGRBに置き換えて考えてみましょう。

車両重量は1470kg、前輪軸880kg、後輪軸590kgです。レバー比はフロント1リア1.38です。サーキットでの最大Gは1.7Gです。ショックの有効ストロークは前後とも120mmとします。

前輪1輪の静止荷重は、880kgf÷2=440kgfで最大Gが1.7Gとする。

440kgf×1.7=748kgf

ただし、これはホイールレートなのでスプリングレートに変換する。レバー比はフロントがストラットタイプなのでレバー比1でそのままです。

使うバネレートは748kgf÷120mm≒6.23kgf/mmとなりました。リアについては、レバー比を忘れずに計算すると4.68kgf/mmとなります。

<走行中のロードスター>

<走行中のロードスター>

4最後に

本来の荷重はもう少し違ってきます。大筋でこのような考え方になります。この理論を知っているだけで見方が違ってきます。

実は市販されている車高調の中には、吊るしの状態で1.3の横Gしか耐えられないというものがあったりします。

実際に街乗りで1.3G掛かることは想定しにくいですが、マンホールや、予期しない路面を走る際の突き上げを考えるとバネの容量は足りないです。

1.3Gを超えれば、あとはバンプラバーが荷重を負担することになります。バンプラバーが10mm縮むと、20kgf/mm近くのバネレートを発揮すると、どこかの実験で書いてありました。

そんな急激なバネレートの変化があれば、車体のピーキーな動きは免れない。これはさすがに極端な例だが、セッティングされている多くは車高を落としすぎていて、ストロークがとれず、きちんと足回りが生かされていないものが意外に多いです。

足回りが勝ちすぎたり、負けているのに、オーバーステアやアンダーステアを消すために、やれダウンフォースアとか、ライメントだと的外れなことになります。

今回のことを踏まえれば、より良い方向にセッティングできると思います。以上。

(執筆:北海道大学自動車部 織田 祐徳)

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