エンジンオイルは何故交換が必要なのか?~後編~正しいオイル選び~

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エンジンオイルは何故交換が必要なのか?~後編~正しいオイル選び~

前編では、エンジンオイルの交換の必要性についてご紹介してきました。

そこで、オイルは交換しなければならないものだということは分かったのですが、いざ、自動車用品の専門店へ行ってみると、さまざまな種類のオイルがあります。同じメーカーの商品でも、さまざまな種類があって、値段もまちまち…。

お店の人に聞いてみると、それなりに一般的な回答はしてくれるし、交換も可能なのですが、それは本当に自分に合っているのか…?ディーラーへ持ち込むと、自動車に合ったオイルも用意してくれるので良いですが、果たして値段や時間の面から考えると…?などなど、考えてしまうとキリがありません。

ここでは、自分に合ったオイルはどうやって選んだらよいのか、また、オイルのさまざまな分類についてもチェックしていくことにしましょう。

モータースポーツ用のエンジンオイル

モータースポーツ用のエンジンオイル

○お店に同じようなエンジンオイルが沢山あるのはどうして?

自動車用品の専門店へ行くと、必ずと言ってもいいほど置いてあるエンジンオイル…。しかし、AというメーカーのBという商品だということは見た目からもわかるのですが、なんだか番号や記号の違うものがたくさん並んでいます。これは、その自動車に合ったものを入れる必要があるためで、さまざまな性質のものが用意されているのです。

もちろん、どれを入れても問題ないというわけではなく、場合によっては、故障の原因につながることもあります。自動車に付属されている説明書を見ると、入れるべきオイルの規格が分かるようになっていますが、それだけがすべてではありません。以下で、どのような分類があり、どのような使い分けがされているのかを見ていきましょう。

高価なオイルから、安価なオイルまで並ぶ店頭

高価なオイルから、安価なオイルまで並ぶ店頭

オイル缶には、色々と書かれているが…

オイル缶には、色々と書かれているが…

○自動車のエンジンオイルは大きく分けて2種類に分かれています

自動車のエンジン(4サイクル用)は、ガソリンのタイプとディーゼル(軽油)のタイプがほとんどです。

どちらも同じエンジンオイルで、性能にも大きな差はありませんが、ディーゼルエンジンのタイプは、燃料の軽油の性質上、酸(硫黄酸化物)が多く発生します。これを抑えるため、ディーゼル用のエンジンオイルには、硫黄酸化物を中和するための成分が多く含まれているのが特徴です。

逆に、ガソリンエンジン用のオイルには、その成分が多くは含まれていないため、ディーゼルエンジンに使用すると、酸が中和できず、エンジンを傷める原因になります。お店に行くと、ガソリン用、ディーゼル用にしっかりと分けられていますので、自分のエンジンにあったタイプの中から商品を選ぶようにしましょう。

また、近年は、どちらのタイプのエンジンにも使用できる「ユニバーサルオイル」と呼ばれるものも販売されています。ディーゼルエンジンに使用するエンジンオイルは、ディーゼル用、あるいはディーゼルオイルを主に考えたユニバーサルオイルを使用するようにしましょう。

なお、ガソリンタイプのエンジンオイルにディーゼル用を使っても問題はないとされています。しかし、安心を求めるのであれば、ガソリンタイプ、あるいはガソリンタイプをメインに作ったユニバーサルオイルを使うようにするとよいでしょう。

○エンジンオイルの缶に書かれている記号類の見方について

お店でエンジンオイルの缶を見ていると、5W-40、あるいはSM/CDのような記号が書かれています。そして、その近辺の同じ商品の缶を見ると、その記号のような表記が違うというのが分かるでしょう。一体、これにはどのような意味があるのでしょうか。

実は、これがエンジンオイルの「規格」と呼ばれるもので、この記号によってどの自動車に最適なのかが分かるようになっています。

(1)オイルの粘度による規格
おそらく、自動車用品の専門店などで見かけるオイルの缶に大きく書かれているのは、この「○○W-○○」といった表記になるかと思います。これは、SAE規格と呼ばれるもので、アメリカ自動車技術者協会が定めた「オイルの粘度」の分類です。この値を見ることによって、そのオイルの粘度が分かるようになっています。

粘度は、その字の通り、オイルの粘り具合…オイルはエンジンを守るために必要なものです。たとえば、エンジンを激しく動かすようなスポーツタイプの場合、エンジンを確実に保護するためにも、ある程度粘度のあるもの(高温時にも粘度が保たれるもの)を使用する必要があります。

逆に、エコカーなどはエンジンの負担を減らし、燃費を良くする目的があるため、あまり粘度のあるオイルを絡ませて、負担をかけるのは逆効果です。エンジンの魅力を生かしていくためには、粘度があまりない(やわらかい)オイルを使っていかなければなりません。

それを踏まえたうえで、SAE規格の見方をチェックしていきましょう。

まず、左半分の「○○W」の部分についてですが、ここは、低温時の粘度を表す値です。 ○○の中には、0から始まり、25くらいまでの値が入ります。この数字が小さければ小さいほど、寒い状態(オイルが冷えた状態)でも、柔らかさを保つことができるという意味になります。なお、Wは「Winter」の略号です。

つまり、数字が小さい程、エンジンを始動させた時の負担が小さくなり、寒冷地でもエンジンに負担をかけることが少なくなります。また、合わせて燃費の改善にもつながり、さまざまなメリットがあると言われているのです。

次に、右側に書かれている数字についてですが、こちらは先ほどと逆で、高温時のオイルの粘度を表す値です。

値が大きければ大きい程、オイルが高温になっても粘度(硬さ)を保つことができるようになっています。硬さを保つ必要のないエンジン(高温になりにくいエコカーなど)の場合は、この値が小さいものを入れるのが一般的です。逆に、スポーツ走行などで激しい走行を必要とする場合は、この値が大きいものを入れ、エンジンの保護を最優先(高温でもオイルの性能が落ちないようにする)にする必要があります。

最近のエコカーで多く使われている0W-20というオイルは、寒くてもやわらかく、暑さや熱にはあまり強くないものになります。これによって、始動性がよく、エンジンにかかる負担が小さくなり、省燃費を実現することが可能になるのです。逆を言えば、エコカーは高速回転の走行には向いていないため、スポーティーな走りは難しくなっています。

低粘度(5W、10W)は燃費が良く始動性も高い。高粘度(50、60)は耐摩耗性が良い

低粘度(5W、10W)は燃費が良く始動性も高い。高粘度(50、60)は耐摩耗性が良い

(2)オイルのグレードによる分類
オイルのグレード(品質)は、API規格とILSAC規格の二種類があります。

・API規格
API規格はアメリカ石油協会が定めた規格で、ガソリンエンジン用のオイルを頭文字Sから、ディーゼルエンジン用のオイルを頭文字Cから始めています。ガソリンエンジン用では、その後ろにA〜Nの記号が、ディーゼルエンジン用ではA〜F-4の記号付き、そのオイルのグレードを定めています。

近年のガソリンエンジンタイプのオイルの流通で多いのは、SNと呼ばれる規格で、省燃費や摩耗性など、さまざまな面において、性能面で向上しているのが特徴です。

・ILSAC規格
ILSAC規格は、国際潤滑油標準化認定委員会が定めた規格の名称で、API規格のSH以上のエンジンオイルに対して、それぞれGF-1〜GF-5という表記を使い、グレードを表現しています。API規格に加え、省燃費性能を勘案した分類になっているのが特徴です。
最新のグレードがGF-5となっていて、API規格でいうところのSNとほぼ同じラインとなっています。

なお、ディーゼルエンジン用のオイルの規格は、日本独自の規格を定めているJASOの表記になっているものが多いです。DH-1、DH-2、DL-1の分類があり、乗用車向けのディーゼルエンジン用のオイルはDL-1が適していると言われています。

なお、ユニバーサルオイルの場合、API規格を用いて、SN/CDといった表記をされていることが多いです。これは、先に表記されているものをメインに作られたもので、S…つまり、ガソリンエンジン用を主体に作ったエンジンオイルということになります。

ディーゼルにも使うことができますが、この表記だと、高出力(高温環境下)で使うのには向いていないエンジンオイルだということが分かります。

2010年に制定されたSNやGF-5だと、SMやGF-4に比べて省燃費性能の持続性が高い

2010年に制定されたSNやGF-5だと、SMやGF-4に比べて省燃費性能の持続性が高い

○オイルの製法による分類について

エンジンオイルの精製の方法によって、大きく三種類に分類されています。オイルコストを大きく分けるもののひとつで、その性能も変わってきますので、その特徴を覚えておきましょう。

(1)鉱物油
原油から精製されたエンジンオイルで、ごく一般的なベースオイルとなります。ディーラーなどではこれらのオイルを使用していることが多く、オイル単価のコストは一番安いのが特徴です。

(2)化学合成油
鉱物油を化学分解して、分子量を一定にしたオイルです。さらに、そこへエンジン洗浄や環境の保護を考慮した添加剤が合成されています。常に高性能を発揮し、さまざまな条件下で安定したパフォーマンスを出せるのが特徴です。
その分、オイル単価のコストは高くなっています。

(3)部分合成油
鉱物油をベースに化学合成油、または水素化精製油が2〜3割ほど混ぜられているエンジンオイルです。化学合成油ほどの高性能を発揮することは難しいですが、コスト面、オイルのパフォーマンス面でバランスが良いのが特徴になります。

コスト面を考えるのであれば、一般的な鉱物油が一番安く、定期的に交換することで、ある程度のパフォーマンスを保つことも可能です。化学合成油は、メーカーによって単価2倍近いコストの違いが出てしまうことがありますが、性能面では一番確実なエンジンオイルになります。

○これらを踏まえたうえで、どのようなエンジンオイルを選ぶのがベスト?

さまざまなパターンでエンジンオイルを分類してきましたが、結局、どのオイルが向いているのかを改めて考えていくことにしましょう。

まず、オイルの粘度に関しては、自動車の説明書、あるいは店舗に置いてある対応表を参考にし、ある程度目星をつけておきます。近年のエコカーであれば、ほとんどの場合は「0W-20」ですが、車種によっては、複数のオイルが指定されている場合もあるので注意が必要です。

特に、特別な環境下…つまり、極寒の環境で使用したり、スポーツ走行を目的としたりしている場合は、そこからオイルの粘度を調整するようにします。基本的には、メインで使用されているオイルの粘度で問題ないと考えて良いでしょう。

次に、オイルのグレードについてはガソリン車用、ディーゼル車用の区別をしっかりとつけ、選択していきましょう。ほとんどの場合はグレードが同じであることが多いですが、古い自動車に乗っているような場合、グレードを落とす必要も出てきます。基本的にはガソリンだとSMまたはSN、ディーゼルだとDL-1が多いです。

そして、製法はコスト面とオイルに求める性能を考え、選択をするとよいでしょう。街乗りがメインで、定期的に交換をすることを考えているのであれば、基本的には鉱物油を使用して問題ありません。

オイルドレンから、抜き取るエンジンオイル

オイルドレンから、抜き取るエンジンオイル

オイル交換は必要…しかし、その選択基準が分からない…
そんな人の為に、お店で売られているオイルの見方をチェックしてきました。

お店で聞けばすべて解決することも多いのですが、やはり自分の車ですから、自分である程度、知識は押さえておきたいですよね。ディーラーやガソリンスタンドなど、今は交換する場も増えてきていますが、自分に合ったオイルが選択できるよう、オイルの違いや特徴について把握しておくようにしましょう!

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