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走行にかかわる熱対策とその周辺知識について

自動車は非常に多くの部品から成り立っています。
そこで、日常的な運転や特にサーキット走行で重要になってくるのが熱対策です。

「初めてサーキットに行ったら水温が上がりすぎてオーバーヒートしかけた」
「アタックを続けているとブレーキがタレてくる」
などといったことは誰しもが経験するのではないでしょうか?

こういったことを起こりにくくするための熱対策は大きく分けて
・ブレーキ関係
・ラジエーター冷却水関係
・吸気関係
この3点が挙げられます。

ブレーキ関係

まず初めにブレーキを見ていきましょう。
ブレーキは言うまでもなく命にかかわる最も重要なパーツです。

ブレーキはローターとパッドの摩擦を使って自動車を減速させる装置です。
つまり、自動車の運動エネルギーを熱に変換しているわけです。
そのため、ローターとパッド、さらにはブレーキフルードが非常に高温になり、エンジンに次いでもっとも高温になるパーツです。

ブレーキローターの材質はほとんどの場合、鋳鉄でできています。
これはほかの素材と比べて熱容量や、熱伝導率、温度変化に優れているからです。
ブレーキローターの素材が今も昔も変わらないのはコストもありますが、そういった理由が主でしょう。

一部例外として、最近はスーパーカークラスの高級スポーツカーにはカーボン製のローターが装備されている場合があります。
カーボン製の場合、鋳鉄と比べてバネ下重量を15kg以上軽量化でき、600℃を超え1000℃に達しても安定した制動力が得られフェード現象も起こしにくいといった、圧倒的な性能をもち、熱対策としては有効です。

しかし、低温時の不安定性や何よりその圧倒的な価格のために現実的ではないのが現状です。
そのため、以降は鋳鉄製のローターについて話を進めていきましょう。

鋳鉄製ローターの耐熱温度はサーキット仕様でなければ高くても600℃前後であり、実際に使用する状況で到達する温度は街乗りで200℃、サーキットで600℃といわれています。

それを超える温度で使用した場合急激な温度変化によるクラックやひずみが発生してしまいます。
対策としては、ベンチレーテッドローターのような冷却性の高いローターに変更するのがとても有効です。

ローターのサイズを大きくすることで制動力を上げながら放熱性も向上させるというやり方もありますが、ローターのインチアップはバネ下重量を大きく増加させるため、一長一短な方法といえるでしょう。

しかし、実際のブレーキトラブルでローターが直接の原因になることはそれほど多くありません。
多くの場合、原因となるのはローターと同様の高温下に曝されたパッドやフルードによって引き起こされるフェード現象やペーパーロック現象でしょう。

フェード現象はブレーキパッドに起因するブレーキトラブルであり、ブレーキパッド中の潤滑成分が非常に高温になることで揮発しローターとパッドの間にガスの層ができることでブレーキが利かなくなる現象です。
重度に発生するとパッドの表面が変質し本来の性能を発揮できなくなるため、その場合は交換が必要になります。

こうしたフェード現象はブレーキパッドを耐熱性の高いものに交換するのが有効です。
ただし注意点として、耐熱性の高いレーシングパッドは街乗りのような低温時の性能が犠牲になっていたり、ブレーキダストや鳴きが発生しやすいことが多いため、使用用途と相談しながら選びましょう。

ベンチレーテッドローターは間に隙間があることで放熱性に優れています。

ベンチレーテッドローターは間に隙間があることで放熱性に優れています。

意外と見落としがちなブレーキの要素にブレーキフルードがあります。
いざサーキットに行って走行してみると、ブレーキペダルがフカフカした経験はないでしょうか。

それはベーパーロック現象と呼ばれるもので、ブレーキの熱がキャリパーを通してブレーキフルードまで伝わった結果、ブレーキフルードの沸点を超えてフルード内に気泡ができてしまいブレーキパッドまで力が伝わらない現象です。

これはブレーキフルードの耐熱性能が問題となっています。
ブレーキフルードは-50℃ でも凝固せず、200℃ でも沸騰しないような温度変化に耐える性能が必要となり、一般的なグリコール系ブレーキフルードはポリエチレングリコールモノエーテルを主成分としています。

また、ブレーキフルードは吸湿性が高く、当然ながら水分が混ざると沸点が低くなりベーパーロック現象を引き起こしやすくなるので定期的な交換が必要になります。

また、ブレーキフルードも成分による違いから性能の違いがあり、グリコール系ブレーキフルードにはDOT3,DOT4,DOT5.1という規格が存在し、それぞれのドライ沸点とウェット沸点が205℃以上140℃以上、230℃以上155℃以上、260℃以上180℃以上といったような違いがあります。

DOT4のブレーキフルード、沸点が高くブレーキの熱にも耐えられます。

DOT4のブレーキフルード、沸点が高くブレーキの熱にも耐えられます。

実際には粘度やpH値の違いもありますがここでは割愛します。
一般的に800mlほどあればブレーキフルードの全量交換が可能なので1つ上の規格のものに入れかえるのがおすすめです。

しかし、ドライ沸点とウェット沸点で60℃以上沸点が変わってくるので時間の経過した上位グレードよりもノーマルでも定期的に交換したり、スポーツ走行前に交換するほうが良いパフォーマンスを発揮できるといったこともあるでしょう。
古くなったブレークフルードは次第に黄色や茶色がかってくるのでできるだけ劣化や吸湿が起こる前に交換しましょう。

ブレーキフルードは最初は透明で、水分などを吸収し劣化してくると黄色っぽくなります。

ブレーキフルードは最初は透明で、水分などを吸収し劣化してくると黄色っぽくなります。

ラジエーター冷却水関係

次に、ラジエーターや冷却水といったエンジンの冷却関係を見ていきましょう。
至極当たり前な話ですが、自動車のエンジンはアイドリングや走行中常に発熱しています。

例えば仮に100馬力(73.5kW)で燃焼効率が40%な高性能なエンジンなら、簡単に計算すると損失分のエネルギーである110.25kWのほとんどは熱という形で排出されます。
この途方もない熱量は250畳分のヒーターに相当し、家庭用エアコン35台をフル稼働させても及びません。

このような大きな熱量を迅速に冷却し、エンジンの性能を常に維持するうえで大切なパーツがラジエーターに代表される冷却パーツです。
ラジエーターの話をする前に、そもそもどうしてエンジンが過熱しすぎるといけないのでしょうか。

それはエンジンは様々な金属で構成されているために、熱を与えると熱膨張するからです。限界を超えた温度になると、シリンダーとピストンの間が熱膨張によって縮まって焼き付きを起こしたり、金属の種類による熱膨張の違いからシリンダーヘッド間のガスケットが破損しヘッド抜けやブローを引き起こしたりします。

たとえそこまで加熱されなくても、点火や圧縮不良でノッキングを起こしたりして、性能を発揮できないばかりかエンジンにダメージが入る原因になります。そういったことなので、自動車を走らせる以上エンジンの冷却は必要不可欠です。

このような理由からサーキット走行では特にエンジンの冷却が重要になります。
しかし、対策をする前に実際に水温を知ることも対策するためには重要です。
そもそも自分の車のアイドリング時の水温を知らなければ、水温が高いか低いか判断することもできません。

そのため、サーキット走行をする場合だけでなく自分の車の特性をより知るという点でも、外付けの水温計を導入することをお勧めします。
知っている方も多いかと思いますが、多くの車に元からついている水温計はそれほど敏感に機能するものではありません。

確かにエンジンをかけた直後で水温が低いときはCを指し、アンドリングしていると中間ぐらいの値を指すようにはなるのですが、90℃と100℃を区別できるほど正確なものではないので走行中の水温管理をするには不十分です。

また、応答性もあまりよくないのでその正確さと相まってか水温計が振り切った時にはすでにオーバーヒートしていたという話もあります。
そういった理由から水温計をつけておくと便利です。

左から水温計のアダプター、温度計、メーター

左から水温計のアダプター、温度計、メーター

取り付け方法は、ラジエーターのアッパーホースに温度計を取り付け、ヒューズボックスから電源を取ってきて車内に引き込み、メーターに接続するといった感じです。

ラジエーターのアッパーホースにアダプターをつないで接続します。

ラジエーターのアッパーホースにアダプターをつないで接続します。

前置きが長くなりましたが、ここから水温周りの対策についてです。
一番簡単な対策としては、走行中暖房を全開にするというやり方です。

車の暖房はエンジンの排熱を室内に取り込んで車内を温めているものなので、逆にエンジンを少しでも冷やしたいなら暖房をつければいいといった仕組みです。

もっとも真夏の街乗りで使えるようなやり方ではないので、ここぞというときにしか使えません。
注意点としてスポーツ走行を行うときは行うときは間違っても冷房をつけてはいけません。

というのも、冷房のために使うコンプレッサーはエンジンの動力で動くので、高回転まで回しすぎるとコンプレッサーが故障することがあるからです。
車によってはマグネットクラッチで自動的に停止するものもありますが、車を傷める原因になる可能性があるのでやめておくのが賢明です。

一番効果のある対策としてはラジエーター交換が有効です。
純正のラジエーターの場合アルミ製であることが多いですが、より熱伝導率の高い銅製のものに交換したり、2層タイプのものを3層にすると放熱量の増加が期待できます。

実際に純正のラジエーターと同じサイズの高性能モデルを比較すると時間当たりの放熱量が1.5倍から1.8倍とかなりの増加になります。
そのため、手っ取り早く水温対策をするのであればラジエーター交換が有力な選択肢といえるでしょう。

ほかの方法としてはクーラント変えるということが考えられます。
エンジンの熱をラジエーターに運ぶ働きをするものなので、もちろん重要なものです。

しかし、クーラントにはブレーキフルードのように上位互換となるような高性能なものはほとんどありません。
世の中のクーラントにはエチレングリコールが主成分なものとプロピレングリコールが主成分であるものの2種類が存在します。
そしてそれらが30%から70%の範囲で水に薄めて使います。では、これらの性能の違いを見ていきましょう。

クーラントに求められる性能は低い凝固点、高い沸点、高い比熱、低い粘度です。
まず、これらの数値だけで比較すると、比熱と粘度の点においては水100%の場合で最も理想的な数値を示します。

つまり冷却性能に関する部分だけ見れば純水が一番高性能です。
しかし、当たり前ですが純水をクーラント代わりに使うことはできません。
なぜならクーラントには防錆性と0℃以下でも凍らない凝固点が求められるからです。

少し化学の話になってしまいますが水にエチレングリコールやプロピレングリコールといった溶質を混ぜると濃度が上がるほどに凝固点降下と沸点上昇が起こります。
実際エチレングリコールを主成分とするクーラントを50%の濃度で使用する場合-35℃まで凍りません。

このためクーラントは冬でも凍らず使用できるわけです。
沸点上昇に関しても実は必要で、エンジンを冷却する過程でホットスポットと呼ばれる周囲より温度が高い場所ができることがあり、それは周囲の温度より10℃ほど高温です。
そのため、多くの車のアイドリング温度が80℃~90℃であることを考えると、100℃で沸騰してしまう純水ではエンジン内でキャビテーションが発生してしまい冷却効率が著しく落ちてしまいます。

また、エチレングリコールとプロピレングリコールの違いは水との濃度に比べてかなり小さいので優劣はあまりありません。
長くなりましたが、結論としては冷却重視でクーラントを使うなら水の割合を多めにして使うとよいと考えられます。具体的には30%〜50%くらいです。

吸気関係

最後に吸気周りの熱対策を考えていきましょう。
吸気周りで熱に関係する部分は過給機をもつ自動車についているインタークーラーとエンジンルームの吸気孔です。

まずはインタークーラーについてです。空気は圧縮されると温度が上がるため、過給機を通過した空気は高温になります。
インタークーラーはエンジンに入る前の高温の空気を冷却することで、より多くの空気をエンジンに送り、エンジンの出力を上げる役割を持ちます。

インタークーラー 水平対向エンジンの場合はボンネットのエアインテークから空気を取り入れるため水平についています。

インタークーラー 水平対向エンジンの場合はボンネットのエアインテークから空気を取り入れるため水平についています。

寒い日のほうがエンジンのパワーが出るのと同様ですね。
インタークーラーを大型化することでさらに冷却することも可能ですが、吸気温度が変わると圧縮比や点火タイミングを変更する必要も出てくるのでECUの書き換えが必要になることもあるので注意が必要です。

つぎに吸気孔に関するちょっとした工夫についてです。
さきほど言ったように、吸気する空気は温度が低いのが理想的です。
そして、多くの車のエアクリーナーはエンジンルーム内にあるため、必然的に吸気する空気はエンジンルーム内と同じ温度になってしまします。

ボンネットから吸気につながるダクト

ボンネットから吸気につながるダクト

つまり、ラジエーターやエンジンに温められてしまっているということです。
そこでバンパーからダクトを通し、エアクリーナーまで空気の通り道を作ることで外部の冷たい空気を取り入れるというやり方があります。
実際これは少しでもパワーのほしい学生大会ではよく見られる光景です。

ボンネットからでたダクトはエアクリーナーまで伸びています。ちなみにアルミの板は遮熱板でダクトの効果を高めています。

ボンネットからでたダクトはエアクリーナーまで伸びています。ちなみにアルミの板は遮熱板でダクトの効果を高めています。

しかし、これまでの対策と比べると効果は神のみぞ知るといったところでしょうか。
バンパーから見えるダクトがかっこいいと思う方は見た目重視でダクトを取り付けるのもありだと思います。

執筆:広島大学自動車部

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