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ガレージ生活を楽しむための、基本とは?

私は「北海道大学体育会自動車部」という部活に所属しています。

私たちは、 『自動車を所持して運転をしたい』 『自分の車で自動車競技に出場したい』 と、いうような思いで活動をしております。

しかし、いかんせん学生という身分のため金銭的な面で裕福というわけではありません。 そのため、OB・OGの方々から、安い値段で競技車を譲っていただくということが多々あります。 しかし、年式が古い車であることや競技走行で酷使することによって故障してしまうこともよくあることです。

そんな事も楽しみながら、部室に併設のガレージで自分の手で整備しながら、練習や大会に参加しています。

自動車部ガレージ内部の様子

自動車部ガレージ内部の様子

自動車部員は、エンジンオイルの交換や、サスペンションの交換は当然のように自分でしてしまいます。 エンジンやミッションの乗せ換えを、自分でできる人も少なくありません。

それだけたくさんの作業をしているわけですが、慣れてくることによって安全面や作業の基本的なことをおろそかにしがちです。 ちょっとした注意不足や、面倒くさがって 「これくらい、大丈夫!」 と、いう慢心によって思わぬ事故や、作業ミスが起きてしまうということがありえます。

そこで今回は私たち自動車部が、普段どのようなことに気をつけて作業をしているのか、作業の始まりから終わりまでの一連の流れと一緒にご紹介します。

~作業開始前に~

まず最初に、情報収集をしましょう。 どこが壊れているか? 直すにはどうしたらいいのか? それが分からないと、作業をどう始めればいいのかもわかりません。

また、手順や必要なものをしっかり調べることで「しなくていい余計なこと」をしなくて済みます。 どこを直せばいいんだろう、ここをはずせばいいのかな、とコチョコチョ余計なことをやっているうちに… 外してはいけないものを外してしまったり、傷つけてしまったりということをしてしまうかもしれないのでそれを防ぐためにもしっかり調べます。

自分の車の整備書を用意することができればそれが一番ですが、幸い今はインターネットで自分の整備の内容や必要な部品を投稿しているサイトもあるので、そのようなサイトも利用して自分の車についての情報を探しましょう。

~服装~

作業時の服装というのは、安全のために大事なことです。 整備中は車の下に潜ったり、狭いところに手を突っ込んだりということが多々あります。 そのときに、けがをすることを防ぐために、長袖長ズボンと手袋を着用します。 また、ふと熱いものに体が触れてしまっても、やけどを防いでくれます。

作業中は、泥・ホコリ・オイル等々の、いろんな汚れが服に付着します。 普段着ている服が、作業で汚れることを防ぐために、“つなぎ”などの作業着を1着持っていると便利です。

つなぎは作業着の定番

つなぎは作業服の定番

~作業開始~

さて、実際に作業を開始する時の注意点です。 なにより、時間は十分に確保しておいたほうがいいでしょう。 ボルトが固着して簡単に取れなかったり、ほかの部品が邪魔で外したいものがなかなか外せなかったりと、自分が考えているよりも時間がかかることが多いためです。

時間がないと、焦りからミスが起こりやすくもなってしまうのです。 十分に時間が取れるときに作業を開始することが大事です。

~ジャッキアップ・リジットラック(通称・ウマ)かけ~

小さなものはタイヤ交換やオイル交換から、大きなものはミッションやエンジンの載せ替え作業まで、自動車整備には大小様々なものがあります。 そんななかで自動車をジャッキアップ、ウマをかけるという機会が多々あります。

その際の注意点もいくつかお伝えします。 まず、平面でアスファルトやコンクリートの上で行うことが重要です。 砂利などの上でジャッキアップすると、沈んだり傾いたりしてジャッキが外れてしまう危険性があります。 不安定な場所でのジャッキアップは避けるべきです。

潜るときはウマをかけます。高さ調節も可能

潜るときはウマをかけます。高さ調節も可能

車の下にもぐる作業を行う場合は安全のため、必ずウマをかけます。 ジャッキのみで作業すると、万が一ジャッキが下がってきたときに、つぶされてしまう恐れがあります。

ウマを掛けるためにジャッキアップするとき、フロントは主にメンバー、リアはFF車であれば丈夫な牽引フックやメンバーなど、FR車であればリアデフなどでジャッキアップをします。

また、車種によっては専用のジャッキアップポイントがあるので、これも整備書での確認が理想です。 車高を下げている車は、ジャッキが入らないこともあります。 その時はスロープや木材、雑誌を踏ませて隙間を作ってあげてから、ジャッキアップするとうまくいきます。

ただ、ジャッキを下ろすときに、スロープを戻し忘れるとジャッキが抜けなくなります。 最悪なケースでは、バンパーやパイピング等に干渉してしまって思わぬ破損を招いたりします。 従って、スロープを使ってジャッキアップをしたときには、ジャッキを下ろすときにスロープをタイヤの下に戻し忘れないようにしましょう。

ジャッキアップやウマかけをしているとき、タイヤを外した場合、外したタイヤは車の下に入れます。 万が一、ジャッキやウマが外れたとき、車台の下にタイヤを置くことで、少しでも被害を少なくすることができます。

~作業中の注意~

ウマもかけて、いざ作業を始めます。 まず部品を外す前の状態を、しっかり覚えておきましょう。 場合によっては、写真を撮るなどして記録をしておくとなおいいでしょう。 最近は、スマホなどが普及したので、手軽に画像記録できますからね。

特に、普段あまり整備しない部分について作業を行う場合に有効です。 画像記録しておくと、組みなおすときに画像を確認しながら戻すことができるので、間違った組み方をする恐れがなくなります。

部品を外していくとき、基本的にその部品はボルトで固定されています。 しばらく触れていない箇所のボルトは、サビていたりして固着してしまい、外れにくくなっていることもあります。

経年劣化で固着したマフラーのボルト

経年劣化で固着したマフラーのボルト

特に私たちは、年式の古い車に乗っていることが多いので、そういった経年劣化はどうしようもないことなのです。 では、そういった固着してしまったボルトを外すときはどうすればよいのでしょうか?

無理に外そうと力を入れると、サビで弱くなっているボルトは簡単に折れてしまいます。 まず、落ち着いて潤滑剤を吹きかけましょう。 そして、十分に浸透するまでしばらく待ちます。 十分浸透したかな? と思ったら、メガネレンチを用いてボルトを緩めます。

メガネレンチは目が舐めていないもので、できればストレートがいいでしょう。 それでも取れない場合はもう一度潤滑剤を吹いてあげましょう。 その際に、ハンマーでボルトをたたいて、振動によって中のさびを落としたり、潤滑剤を浸透させてあげたりするといいでしょう。 無事取れたら、サビていたボルトは新しいボルトに交換するのがベターです。

ボルトが無事外れても部品が引っかかって取れない場合もあります。そんな時は、角度を変えたりして慎重に外しましょう。 むりやり引っ張って外すと、ホースをちぎったり、ほかの部品を破損させたり、配線を切ってしまったりという恐れがあります。 そして、外した部品は作業の邪魔にならず、踏まれたりして傷つかないような場所においておくとよいでしょう。ホース類を外した場合は砂や水が入らないようにテープなどでふさいでおく必要があります。

外したボルトについては「マグネットトレイ」という磁石の入ったお皿があるのでそこに入れておくと転がってどこかへ行ってしまうということもなくなるので使うとよいです。 マグネットトレイが無い場合は、ボルトを入れておく箱などを用意して、大事なボルト類を無くさないようにしましょう。

マグネットトレイ。皿底に磁性があります。

マグネットトレイ。皿底に磁性があります。

外した部品を組みなおすときには、サビたボルト等を使用せずに新品のボルトを使うと良いです。 部品を組み直したら、最後に必ず“増し締め”をします。 うっかり増し締めを忘れてしまうと、走行中の振動で徐々にゆるんできてしまい、最悪外れてしまうこともあります。 しっかりと確認しましょう。

増し締めの際は、トルクレンチを用いて適正トルクで締め付ける必要があります。 トルクレンチを使わずに感覚で増し締めをする人もいますが、ボルトをねじ切る恐れがあります。 面倒くさがらず、トルクレンチを用いることが重要です。

~周囲への配慮~

整備中は、周囲の状況を考えて作業を行うことも大切です。 特に僕たちの部室兼ガレージは、3台の車を同時に入れて作業できます。 ガレージ内で、自分以外の数人が同時に作業しているということも多いです。 そのため、車を動かすときやジャッキアップをする際には、死角となった物影に人がいないかなどを確認するように気を付けています。

私たちの部内では、ジャッキを下げる際には「下ろします」と一声発するようにしています。 誰に教わったという訳ではないのですが、少しの気遣いで事故やけがを未然に防げると考えて、自然と皆そうするようになりました。

また、基本中の基本ですが、ガレージ内は整理整頓が大事です。 作業中に使用した工具を片付けないと、次に工具を使用したい時に探して時間をロスします。 せっかく作業を終えて、車を動かそうとしたときに、うっかり使い終わった工具やボルトなどを踏んでパンクでもしようものなら「せっかく整備が終わったのに・・・」と落ち込んでしまいます。 なにより工具などが、放置されていると危険です。

ちゃんと整理整頓をして、気持ちよく作業を終了する、ということを心がけています。

~最後に~

自動車整備をするにあたって、車を気遣うのは当然です。 それ以上に、自分の身や周りの人の安全を第一に考えるのが重要です。 なれてくるとこれくらいは大丈夫だろうと思ってしまいがちです。 しかし、安全面に関しては、やりすぎな位が丁度いいでしょう。

今回、整備についての基本を書かせていただきましたが、これを書いたことによって私自身も自分の整備を見直すきっかけにもなりました。

「何事も基本が大事」

自動車整備の基本を大切にし、安全第一で楽しいガレージ生活/カーライフを送っていきましょう。
(執筆:北海道大学自動車部)

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