国内で活躍する輸入車たち(3)~現地生産車と逆輸入車について~

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国内で活躍する輸入車たち(3)~現地生産車と逆輸入車について~

日本では景気の悪化の影響もあり、輸入車を乗り回す人が少なくなってきたと言われています。しかし、実際に輸入される車両が激減したのかというとそうではありません。その陰には現地生産車と呼ばれる正規輸入車の活躍があることをご存知でしょうか。

ここでは、これらの現地生産車と逆輸入車のうち、現地生産車にスポットを当てながら見ていくことにしましょう。

日産の海外モデル インフィニティ QX56

日産の海外モデル インフィニティ QX56

○逆輸入車とは?

近年はあまり言われなくなりましたが、逆輸入車とは通称で、日本国内で生産した車を、外国へ輸出し、現地で車両販売された車を再度日本へ輸入することを言います。正規輸入ではなく、並行輸入扱いとなります。しかし、日本から外国仕様で輸出されているので、日本仕様にはないモデルも多くありますし、日本で販売されている車種でも、エンジンの馬力が異なる等の変更があるので、少し変化を楽しむ人々が日本へ取り寄せている車両のことです。

また以前は、この言葉で後述の現地生産車も含まれていましたが、今は逆輸入車の定義には含まれていません。また、逆輸入車という言葉自体も正式な用語ではなく、単なる並行輸入車としての扱いを受けることが多くなっています。

日本から見た、自動車の輸入形態と流通経路

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○現地生産車とは?

現地生産車とは、日本の自動車企業が国外の生産拠点で製造した車両を日本へ輸入したしたものを言います。逆輸入車と明らかに違うのは、生産は外国で行われているという点です。日本車として扱われているのにもかかわらず、輸入車としてカウントされるため、実際に輸入が思ったほど減らない理由はここにあると考えられます。しかも日本国内では自動車ディーラーさんが普通に販売していますし、日本の新型自動車等届出制度による型式認定を受けていますので、販売時には国内の工場で生産された自動車と見分けがつかないです。

現地生産が始まったのは1980年代後半ごろ、ジャパンバッシングと呼ばれる貿易摩擦や各国の政策に合わせるように企業が動いていったことが始まりだと言われています。これによって現地での部品調達率も徐々に高くなり、メンテナンスも安定して供給できるようになりました。

近年では、生産コストの削減を目的として、意図的に外国で生産し、日本へ輸入をしている場合もあります。
たとえば、2010年7月から販売されています、K13型の日産:マーチは国内生産していなくて、日本国内で走っているK13系のマーチは、タイのタイ日産自動車で生産されたものです。ちなみにマーチはタイ王国だけではなく、インド、中国、メキシコでも生産されていて世界160ヶ国以上で販売されていて、日本には年間2~4万台程輸入されています。その他、三菱自動車の2012年8月から販売されているミラージュA03A/A05A型もタイのMitsubishi Motors Thailandで生産された自動車が日本で販売されています。

タイで生産され、タイで販売されたミラージュ

タイで生産され、タイで販売されたミラージュ

日本では見かけないモデル、マツダ車

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○現地生産され日本に輸入された車

すでに販売されていなかったり、一部のみ販売されたモデルを含めたりすると、トヨタでは、アベンシスワゴン、アバロン、プロナード、アベンシス、ヴォルツ、セプターワゴンとクーペ、タウンエースバンとトラック、ライトエースバンとトラックなど。日産では、ラティオ、ADバンの一部、プリメーラUK、ミストラル、e-NV200バネットなど。ホンダでは、アコードクーペ、アコードワゴンの初期の頃、インスパイア、エレメント、シビッククーペ、シビックタイプR、セイバー、フィットアリア、ラグレイトなど。三菱では、エクリプス、エクリプススパイダー、カリスマ、ストラーダ、トライトン、ディアマンテワゴン、ミラージュなど。スズキでは、スプラッシュ、SX4、エスクードなど。合弁事業や相手先ブランド名製造(OEM)によるものなどでは、キャバリエ、ヴォルツ、クロスロード、フェスティバ5、フェスティバベータ、トラヴィックなどがあり、沢山の車名が並ぶ事に驚くでしょう。
2014年度(2014.4~2015.3)の乗用車の輸入車台数は308,215台でした。日本メーカーでの陸運支局に登録された台数ではニッサンが21,128台、ミツビシが4,693台、トヨタが1,355台、スズキが517台、ホンダが35台で計27,728台を登録しています。
過去を遡って確認すると、1995年にはホンダだけで50,827台、いすゞが1999年に4,686台、ニッサンが2011年50,269台、1994年には25,209台、トヨタが1995年に32,916台、1996年に31,619台とジャパンバッシング後は数多くの日本ブランドの輸入車が登録されていたのが分かるでしょう。
また海外拠点で生産された自動車は、PDIと(Pre Delivery Inspection)と呼ばれる出荷前点検整備を実施する事が殆どで、前記述のK13マーチは日産の追浜工場で実施されています。

○現地生産車は本当にコスト削減につながる?

前述のように、国産車の工場を外国へ移し、そこで新車を作っている大手自動車会社が多くなりました。それは、現在ではコスト削減という理由が一番大きいのですが、本当にコスト削減につながっているのでしょうか?

実際に、細かい費用の分類を見ていくと、日本で生産するよりも、自動車1台を製造するコストが安くなる傾向にあるようです。外国における人件費や土地や工場の費用、その他さまざまなコストを考えると、輸出入にかかる費用を考えてもかなりお得になるのですが、ただ、これは長期的に見た場合であり、実際はそうとは限りません。

ある程度、形になってしまえば問題ありませんが、そこへ持ち込むまでにさまざまな問題が発生します。たとえば、現地へ拠点を構えても、働いてくれる人がいなければ意味がありません。また、働き手が出ても、その人たちを育て、技術供与ができるまでにそれなりの時間がかかります。

ある程度、形になるまでの費用は掛かるので、その点は注意が必要だと言われているのが現状です。

○現地生産車に乗る私たちのメリットとは?

現地生産車であっても国内生産車であっても、厳密には、そのメーカーが製造した車であることに変わりはありません。ただし、車種によっては輸入車としてのイメージを強調して販売される場合もあります。エンブレムが国産のものと違っていたり、車種名に生産国名が含まれていたり…。

周りとは違うものに乗っているという見た目が特徴的なのは外国産車と同じですが、最大のメリットは、日本国内で国産車と同じ程度のサポートが受けられるという点です。

外国産の並行輸入車だと、正規輸入車でないと受けられないサポートが多くある場合があります。現地生産車の場合は正規輸入車が多いですが、正式な登録をしていない並行輸入車、ディーラーにてしっかりとしたサポートが受けられるようになっているのが魅力です。

日本車とはちょっと違う仕様の車両に乗れて、メンテナンスもそれなりに受けられる現地生産車は、年々、その輸入量が増えてきていると言います。

日本でも販売して欲しい? いすゞのRV車

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マレーシアのプロトン、日本のブーンと同じ?

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○その一方で…

日本でも人気のある現地生産車。輸入量が増えている一方、現地の工場には、日本ではあまり見受けられないような被害が出てしまう場合もあります。

近年の例では、2013年、タイで大洪水の被害が発生、タイに重要拠点のあるトヨタ自動車の生産能力の問題が、大きなニュースとして取り上げられました。また、2015年には中国の天津で起きた大規模な爆発事故の影響で、現地合弁工場が稼働できないといった被害に見舞われたこともあります。

生産工場が多岐に渡ると、生産能力がアップする一方、現地によるトラブルに見舞われる可能性も自然と高くなります。なかなか復旧できないと生産能力の問題に発展し、企業に大ダメージを与えることもあるのです。

これは、日本国内でも同じことが言えるのですが、拠点が多くなればなるほど、発生する問題も多くなる可能性があることを覚えておく必要があります。

現地生産車は、企業の努力と海外戦略によって生まれる賜物です。国産では出していないような独特の外観や機能が魅力的で、輸入台数も増えてきています。その一方で、現地での生産の問題やトラブルもあるようですが、これからも現地で素敵な車づくりをしていくことでしょう。

これからも、どのような現地生産車が生まれてくるのか注目です!

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